時差Bizとは

時差Bizの効果とは

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出勤時間を9時のピークタイムからズラすことで満員電車緩和を目指す取り組みのようです。
確かに多くの企業が9時に始業で首都圏に集中している現状、混雑緩和のために出勤時間を分散させるのは良い方法だと思います。

しかし、以前より似たような取り組みがいくつもされて失敗してきましたが、今回はどうでしょう?

 時差Bizって?

大手企業努めの方は比較的認知している様子でしたが、中小企業努めの方と話をするとあまり認知されていない様子でした。
そもそも期間中も朝の混雑具合に変化はなく、相変わらず品川駅等ではホームへの入場規制がされるほどでした。
果たして効果は出ているのでしょうか?

そもそも実施できるの?

時差Bizを実施して一番恩恵を受けるのは会社員でしょう。
毎朝の混雑した通勤環境から開放されれば、疲労やストレスも緩和できるでしょう。
できれば早い時間や遅い時間にズラして出勤したいと思う人はたくさんいると思います。
しかし、個人の思いだけで出勤時間をズラす事ができるでしょうか?

答えはノーでしょう。

勤め先の許可が出なければ遅く出勤すれば遅刻となり、早く出勤しても勤務時間にカウントされない可能性があります。
キャンペーンを行った所で実際に実行されなければ意味がありません。
プレミアムフライデーのようなパフォーマンスで終わってしまうのがオチでしょう。

現実から目をそむけた施策?

IT企業においてはその大半がSESで、しかもその多くが違法派遣の状態です。
派遣元も派遣されている人にも労働条件の裁量は存在せず、派遣先の労働環境に合わせるしかありません。
派遣元がいくら時差Bizをしたいと思っても、派遣先がノーと言えばできない状況です。
派遣社員を使っている企業としては自社の社員でもないので通勤状況がどうであろうと気にかける必要がなく、自社の社員に不都合がなければわざわざ時差Bizなどするわけが無いのです。

そんな環境において、時差Bizをしましょう、とキャンペーンをするだけで実行する企業など大手でネームバリューの効果があるごく一部の企業しか賛同するはずがありません。

目的はなんでしょう?

結局の所時差Bizの目的は何でしょう?
広告では通勤ラッシュの緩和を上げていますが、行っている施策に効果を見出だせるのでしょうか?
結局のところ効果が出ない施策はただのやってましたアピールとなってしまうので、経済効果や現場の改善状況、経営者や従業員などの多角的な視点で効果を検証する必要があるでしょう。

少なくとも毎朝満員電車で9時始業の企業努めをしている身としては効果は全く感じられていません。

まずは期間が終わるまで

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とりあえずは期待せず時差Biz期間が終わるまで様子を見ようと思います。
賛同企業や広告をうつ等多くの人と資金を巻き込んだ施策ですから、当然効果の程は見える化されるはずです。
東京都としての手腕の一片がこの施策から伺えると思いますが、どのような結末となるでしょう。
効果が出なかった、効果が出たの数字にはあまり興味が無く、出た数字に対して課題と原因の追求、解決策まで出すのが当然ですから、施策実施後に発表される東京都の出方に興味があります。

小池都知事の自己パフォーマンスに終わるのか、実はしっかりと取り組んでいたのか、この施策の結果しだいで評価が変わると思います。